バッテリーの表面やパッケージに”1C”や”25C”と表記されていることがあります。この”C”とはどう意味でバッテリーの性能とどう関係してくるのか、また、Cによる電流値の計算方法を解説していきます。
Cの読み方について
バッテリーのCは充放電能力を表し、Cレート(シーレート)という言葉があります。”C”の読み方はそのまま”シー”です。”1C”なら”イチシー”となります。この”C”は”Capacity(容量)”の略称と言われています。
ちなみに、電荷の単位である”C(クーロン)"とは異なります。
Cレートについて
Cは1時間で容量を空にするバッテリーの充放電できる放電能力(許容電流)を表し、この数字が高ければ高いほど大きな電流を出力できます。
Cレートが高ければ高いほど出力できる電流値は上がりますが、必ずしも出力値が向上するわけではありません。あくまでも電流値なので、モータなどが負荷に余裕がある場合は意味がないです。Cレートをあげて効果がある例は以下のような場合です。
- ラジコンでグリップの高いタイヤに履き替えたら遅くなった
- 電動ガンのスプリングを強力なものに変更しのに弱くなった
- ドローンで重量のある重い荷物を持ち上げたら飛ばなかった
そして放電能力はバッテリーの容量とCレートによって決定し、この式が成り立ちます。
これだけでは分かりにくいと思うので例を出して説明します。
放電能力の計算方法
このバッテリーを例に放電能力を計算します。注目する項目は
- 20-30C DISCHARGE
- 1000mAh
の2つです。
まず”20-30C”というのは、バッテリーの通常時の放電能力は20C、瞬間的な放電能力は30Cという意味です。瞬間的というのはメーカーによって異なりますが、だいたい1秒未満だと思ってください。基本的に計算に使用するのは通常時の放電能力です。
次に1000mAhというのは、このバッテリーの容量のことを言います。単位変換して1Ahとします。
これを計算式に当てはめると
- 通常:20C × 1Ah = 20A
- 瞬間:30C × 1Ah = 30A
となります。
つまり、このバッテリーは最大で20A、1秒未満なら30Aを出力できる性能を持っているということです。
充電電流の計算方法
次に充電時に設定することの多い"1C"の電流値を説明します。
Cの定義を再確認すると”1C”はバッテリーを1時間で使い切る電流値です。いいかえれば、”1C”は空のバッテリーを1時間で満充電する電流値ともいえます。バッテリー容量の単位はmAhなのでこのようになります。
上のバッテリーを例にすると、1000mAhの容量を持っているので
- 電流値:1000mAh / 1h = 1000mA = 1A
つまり、1C=1Aとなるので、充電器の電流の設定は1Aが望ましいということになります。
まとめ
Cレートについて説明してきました。Cは高ければ高いほど出力できる電流値は上がりますが、負荷側(モータなど)との関係もあるので必ずしも高ければ良いというわけではありません。可能なら適切な電力量を計算し、最適なリポバッテリーを選定しましょう!
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